こんにちは、駅前筋肉留学GO 統括マネージャーの増田勇次です。
前回のブログ(食事の習慣づくり 〜好ましいもの・控えるもの〜)では
「彩り豊かな野菜・果物を摂ること」や
「砂糖の摂りすぎに注意する」など、
食習慣についてお話ししました。
しかし、「実際に食事内容を変えたい」と思っても、なかなか続けられない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、「行動」に焦点を当てます。
実は、私たちが
「健康的な行動を取りたい」
「悪い習慣をやめたい」
と思っても続かない背景には、
周りの環境や人間特有の行動パターン
が深く絡んでいるのです。
本記事では、林 英恵 氏の著書『健康になる技術 大全』第2章を参考にしながら、
以下のトピックを中心に解説していきます。
1.周囲の環境が健康行動を左右する理由
2.“変えにくい”人間の行動特性(現状維持バイアスなど)
3.健康習慣を阻む代表的な考え方の癖(認知バイアス)
4.「健康的な行動ができなくても、あなたがダメなわけじゃない」
5.「それでも変えられる」ための第一歩
6.駅前筋肉留学GOが目指すサポート
文章は長めですが、皆さんに有益な情報をお届けできると思いますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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◆1.周囲の環境が健康行動を左右する
●「自分が決めているはずの習慣」が、実は環境によって決まっている
林 英恵 氏の著書『健康になる技術 大全』第2章では、まず「日本人の半数の死亡理由とされる慢性疾患(がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病など)が、なぜここまで増えているのか?」という疑問を投げかけています。
食事や運動、ストレス管理、
喫煙・飲酒のコントロールなど、
やるべきことは決して多くないのに、
どうして実行し続けるのが難しいのか――。
著者は、
パブリックヘルス(公衆衛生)の観点から、
「周囲の環境が私たちの生活習慣を左右している」
ことを大きな理由の一つに挙げています。
アメリカCDC(疾病予防管理センター)の概念図(*3)によれば、社会経済的状況(職業・収入・教育年数など)を含む環境要因が、健康に最も大きな影響を与えると説明されているのです。
社会経済的状況の例
•職業・勤務形態:
夜勤が多い、座りっぱなしのデスクワークなど
→ ストレスが溜まりやすく、不健康な対処行動(喫煙・飲酒など)をとりやすい
•住んでいる地域:
周辺に新鮮な野菜や果物を扱うスーパーがあるか、
治安が良くて公園が多いか → 食習慣や運動習慣に大きく影響
•交通手段・アクセス:
車がないと買い物に行けない地域だと歩数が減る、
鉄道駅が多いと自然に歩数が増える(*14)
こうした社会やインフラに関わる要素は、
個人の努力だけでは変えにくいですよね。
実際、著者が挙げているデータ(*1,*2)を見ると、
多くの人が「健康を維持するための簡単な生活習慣」を守れていない実態が浮かび上がっています。
これは日本においても同様で、
20代女性の約9割が習慣的な運動を行っていない(*2)など、
運動不足や食生活の偏りが問題視されています。
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◆2.“変えにくい”人間の行動特性
環境だけが原因であれば、行政施策やシステムの整備などである程度解決策が見いだせます。
しかし, 私たち人間の内側にも、
「健康習慣を変えようとするのを難しくする要因」
が存在すると著者は指摘しています。
2-1.現状維持バイアス(Status Quo Bias)
「今の状態を変えること」=「損」や「面倒」と感じてしまい、健康的に変えにくい
ステータスクオバイアスとも呼ばれ、
人は現状を維持しようとする心理が強いとされています(*12)。
例えば、
•外食でセットメニューを勧められると、
特に断る理由もないから「まあいっか」と選んでしまう
•大きめの皿やボトルに盛られた食事を
「変更してもらう」手間を避け、そのまま食べすぎる
忙しかったりストレスを
抱えたりしているほど、
「よし、変えよう!」という行動を
起こすハードルが高くなります。
2-2.現在志向バイアス(Present-Biased Preferences)
「今すぐの快感を優先し、将来のリスクや利益はつい後回しにする」
健康的な生活習慣の効果は、
どうしても先の未来にあらわれるため、
喫煙や飲酒、ジャンクフードの
“即時の快感”に負けがちです(*49)。
•遠い未来の病気リスクよりも、
今日の「食べたい・飲みたい」欲求が強くなる
•ストレスが大きいほど、
ますます「今の快感」に飛びつく傾向が強まる
ここには、人が理性的というより
感情的・本能的な行動をとりやすい生き物
であるという前提が見え隠れします。
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◆3.健康習慣を阻む考え方の癖(認知バイアス)
著者は第2章で、
「健康のために習慣を変えようとしたときに出てくる厄介な考え方の癖」
をいくつか挙げています。
3-1.ピーナッツ効果(Peanuts Effect)
「たった1本吸ったって、15分歩いたって、そんなに変わらないでしょ」
一回一回が小さな行動に感じられるため、
本来「塵も積もれば山となる」なのに、軽視してしまう心理です(*12)。
•たばこを1本吸う
→ 「これくらいで病気にならないよ」と考え、積み重なった結果リスクが増大
•運動を15分だけする
→ 「それで何か変わるの?」と行動をやめてしまう
3-2.リアクタンス(Reactance)
「ダメ」「やめろ」「やりなさい」と強制されると逆に反発したくなる」
人間には、自由や選択権を奪われると、
わざと反対の行動をとりたくなる心理があります(*55-59)。
•禁煙を強制されると、逆にたばこが吸いたくなる
•食事制限を押しつけられると、余計に甘いものを食べたくなる
3-3.アフェクト・ヒューリスティック(Affect Heuristic)
「楽しい」「おいしい」などのポジティブ感情が勝り、リスクを低く見積もる」
私たちはつい感情に頼って直感的に判断(メンタルショートカット)をするため、
長期的にはリスクがある行動でも、
目の前の楽しさ・快感を優先してしまいます(*66-69)。
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◆4.「健康的な行動ができなくても、あなたがダメなわけじゃない」
ここまでのポイントを踏まえれば、
健康的な行動を続けられないのは“自然な壁”がいくつも存在するからだということが分かります。
1.周囲の環境(社会経済的状況)
•夜勤や通勤事情、近くの店の品揃えなどは、
個人の努力だけでは変えにくい。
2.人間の行動特性(現状維持バイアス・現在志向バイアス)
•変えようとしても、
現状を維持したい・今の快感を優先したいという心理が働く。
3.考え方の癖(認知バイアス)
•認知的不協和やバンドワゴン効果、ピーナッツ効果など、
無意識に自己正当化や周囲への同調が進む。
だからこそ,
「できなかった自分」を必要以上に責めるのは酷かもしれません。
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◆5.それでも変えられる方法はある ~「健康になる技術」のすすめ~
著者は
「習慣を変えられないのは、けっしてあなたが怠け者だからでも意志が弱いからでもない」
としながらも、
失敗に終わりやすい要因を理解したうえで、
成功に導くエビデンスも存在すると示しています。
●正しい健康法(What)+ どうやって続けるか(How)
第2章の結びで述べられているように、
健康になるための具体的な行動(食事・運動・睡眠などのWhat)だけでなく、
それをどうやって継続するか(How)が鍵だといいます。
•周囲の環境を少しでも整える
(食器を小さくする、コンビニよりスーパーに行くなど)
•ピーナッツ効果を逆手に取り、
毎日少しでも継続して「塵も積もれば」の実感を得る
•誰かから「やれ」「やめろ」と強制されるのではなく、
自分や仲間同士で動機づけする
こうした方法を科学的根拠(エビデンス)に
基づいて試すのが、
著者のいう「健康になる技術」。
意志力だけに頼らず、
環境調整や周囲のサポート、
習慣化の工夫を活用していきましょう。
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◆6.駅前筋肉留学GOが目指すサポート
前回の「食習慣」と今回お伝えした「行動」の両面を踏まえ、
駅前筋肉留学GOでは下記のようなサポート体制を整えています。
「応援と習慣が、あなたの毎日をアップデートする場所」
のコンセプトをもとに私たちは、
「1人でも多くの方に運動の楽しさ・継続することの大切さを広める」
ことを大事にしています。
そして、
「GOトレーナーはお客様の1番の応援団長」
として、
笑顔と前向きな姿勢で皆さまを支えます。
1.コミュニティによる応援効果
•他のトレーナーもセッション中に応援の声がけをしてくれるなどお店全体の雰囲気があなたを後押しします。
•笑顔とポジティブ姿勢で寄り添います
どんなに疲れていても、GOトレーナーが明るい笑顔で迎えてくれるから
「とりあえずジムに行こう」と思いやすい環境に。
ちょっと負荷のかかるトレーニングも、一緒に乗り越えられます!
2.物理的・心理的バリアの軽減
・短時間プログラムや忙しい方でも無理なく続けられるプランをご提案。
・営業時間は7:00~23:00(最終受付22:00)と幅広く受け付けております。
※一部店舗によって異なる場合もあるためお問合せください。
3.小さな行動の積み重ね(ピーナッツ効果対策)
•1日5分のストレッチや、朝のウォーキングからOK
「これくらいじゃ意味がない?」と思いがちな小さな行動こそ、大きな変化のきっかけになります。
•コツコツ続けられる“習慣化”を応援
歯磨きのように毎日の生活にトレーニングを溶け込ませ、引き締まった体や痛みのない健康的な体を手に入れましょう。結婚式など短期目標がある場合も柔軟に対応しますが、何より大切なのは“続けること”です。
4.料金プランも“続けやすさ”を重視
駅前筋肉留学GOでは、
業界最安値クラスのお財布に優しい価格設定と
サブスク型の料金システムを導入しています。
短期集中ではなく、長期的にも無理なく通い続けられる仕組みを大切にしています。
PLAN例(週1プラン/40分)
•12ヶ月サブスク:16,000円
(1回あたり4,000円)
•6ヶ月サブスク:20,000円
(1回あたり5,000円)
•3ヶ月サブスク:22,000円
(1回あたり5,500円)
※その他プランも複数用意。
レンタルウェア&シューズ・inbody測定は無料でご利用いただけます。
「少しでも体を動かしたい」
「ジムは初めてだけど気になる」――
そんな方は、
どうぞお気軽に**駅前筋肉留学GO公式サイト**からご相談ください。
私たちGOトレーナーが
“あなたの1番の応援団長”として、
明るく笑顔でお迎えし、無理なく続けられる運動の習慣づくりを一緒にサポートいたします!
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◆7.まとめ:行動を変えるのは難しくて当然。でも道はある
•環境要因(社会経済的状況)が大きな壁になる
•人間特有の行動特性(現状維持バイアス・現在志向バイアス)が習慣変化を妨げる
•認知バイアス(認知的不協和・バンドワゴン効果・ピーナッツ効果など)が、
さらに私たちを「やめられない」「続かない」に追い込む
ここまでの話を振り返ると、
「健康的な習慣をしっかり続ける」のが、
いかに困難なことかが見えてくると思います。
あなたが“ダメ”なのではなく、そもそも難易度が高い行為ということです。
しかし、どうすればその壁を乗り越えられるかという、
科学的根拠に基づいた具体的なテクニックがあります。
「どうしても変えられない」と思っていたあなたにも、
新たな可能性が見えてくるかもしれません。
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次回予告
次回のブログでは、
•「思考のクセや環境の影響」は十分理解した。
•じゃあ、具体的に何をどうすればいいの?
そんな疑問にお答えする予定です。どうぞお楽しみに!
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本記事は著書『健康になる技術 大全』(林 英恵 著)第2章の内容を参考に、執筆しました。
引用元の具体的な研究データや事例については、ぜひ原書をご参照ください。
駅前筋肉留学GO 統括マネージャー増田 勇次
•前回のブログ【食習慣】はこちら
→食事の習慣づくり 〜好ましいもの・控えるもの〜
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【参考文献・関連リンク】
•林 英恵『健康になる技術 大全』第2章
•(*1)~(*65)など、本書に記載の研究データ・文献
•CDC(アメリカ疾病予防管理センター)による健康要因の概念図 (*3)
•国立がん研究センターによる若者喫煙に関するインタビュー調査 (*76)